「財務省の岸田」また完敗…「円安で爆儲け」している海外ヘッジファンドの高笑いが止まらない
世界経済に影が差すと、舞い降りてくる獰猛な怪鳥たち――そのカギ爪が今、日本に向けられている。だが岸田総理はといえば、迎え撃つ気力すらなくしたようだ。このまま食い荒らされてしまうのか。 【写真】「安倍さんは中国美女の接待を必ず断った」元大王製紙会長・井川意高が明かす
為替介入は意味がない
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「岸田総理は、もっともっと円安にしたいと思っているんでしょう? 輸出やインバウンドを伸ばしたいから。それで、いまだに何の対策も打ち出していないのではないですか? 日本政府は安倍総理の時代から、どうやら円の価値を下げたくて仕方ないようですし。 日銀の黒田総裁なんて『いくらでも円を刷る』と言っていますよね。しかしおカネを刷り過ぎれば、貨幣価値が下がるのは火を見るより明らかです。むしろ今まで、なぜ円が暴落しなかったのか不思議なくらいですよ」 皮肉をこめて語るのは、世界的投資家のジム・ロジャーズ氏だ。彼は「この円安はまだ終わらない」と言い、こう続ける。 「円がどこまで安くなるのか――断言はできませんが、175円程度は序の口でしょう。何しろ、岸田総理には打つ手がない。政府の為替介入には短期的な効果しかありません。 それに日本は『円を刷りながら増税する』という、いわばブレーキとアクセルを同時に踏むような政策を続けている。これでは円安も物価高も止まるはずがない。私が岸田総理なら、国民の負担を減らすため、ただちに減税するのですがね」 今から32年と8ヵ月前の'90年3月、ドル円相場は1ドル=150円のラインを破り、わずか1ヵ月で160円まで急落した。今、再び「超・円安ドル高」の時代が幕を開けている。インフレは止まるところを知らず、国民はおびえきっている。 だがこの非常事態にも、相変わらず岸田総理は「腑抜け」の状態だ。
「財務省の岸田局長」
官邸に出入りする自民党岸田派所属議員が語る。 「政府にも日銀にも、こんな円安を経験した人間は一人もいません。岸田総理は支持率低下もあって相当落ち込んでいる。最近は意見を言っても暖簾に腕押しで、遠い目をしたまま何の反応もなく、皆本気で心配しています。 金利を上げると住宅ローンが払えなくなる人が続出するし、破綻する中小企業も何万と出る。かといって円安を放置していると、インフレは止まらない。ジレンマの中で、総理は身動きが取れなくなっているのです」 ロジャーズ氏が言うように減税に踏み切るのが「最善手」なのだが、その選択肢は財務省が封じている。ある自民党閣僚経験者が証言する。 「岸田さんの弱点は、旧長銀に勤めた元銀行マンのくせに、財政を全く理解していないことです。だから茶谷(栄治財務事務次官)や財務省から来た宇波(弘貴秘書官)、藤井(健志官房副長官補)、大蔵省出身の木原(誠二官房副長官)に丸投げしている。しかもその上には税調会長で大蔵省OBの宮澤洋一さんまでいるから、絶対に減税なんて通りっこないんです。 今の岸田官邸は財務省の出張所みたいなもの。『(財務省の)岸田局長と木原課長』なんて揶揄されているくらいですから」