「FRBを恐れているのはわずか」、株式と債券に資金流入-BofA
2022年08月19日
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度がタカ派姿勢を一層強めるリスクに投資家は目もくれず、株式と債券には資金流入が続いていると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストが指摘した。インフレはピークから低下し、利上げペースは緩和されるとの期待があるという。
マイケル・ハートネット氏らBofAのストラテジストがEPFRグローバルのデータを引用してまとめたリポートによれば、17日までの1週間に世界の株式ファンドに79億ドル(約1兆800億円)が流入。米国株には92億ドルの資金が集まり、2週連続の流入となった。
世界の債券ファンドへの流入は5億ドル。米国債は2019年9月以降で最大の流出となったものの、投資適格級債券を中心に資金が流入した。一方、現金同等とされるマネーマーケットファンド(MMF)は50億ドルの流出だった。
政策転換を見込むトレーダーが増え、株式市場にミーム銘柄を巡る熱狂が戻る中で、「米連邦準備制度を恐れているのはごくわずかでしかない」とハートネット氏は説明。ただ、来年春までに見込まれる米国のインフレ率は5-6%と当局の目標を依然大きく上回り、利上げ「終了にはほど遠い」との見解も示した。
BofAのブル・ベア指標は10週連続で「最大の弱気」を示す水準となった。これは逆張りの買いシグナルと見なされることが多いが、ハイイールド債への資金流入とファンドマネジャーの弱気後退を踏まえると、「今後数週間に指標は上昇する公算が大きい」とストラテジストらは予想した。
原題:
'Very Few Fear Fed': BofA Says Cash Flooding Into Stocks, Bonds(抜粋)
(c)2022 Bloomberg L.P.