【中国電力】 全国で唯一、県庁所在地にある島根原発2号機、知事が再稼働に同意 県議会で表明 45万人広域避難計画の実効性を疑問視する声も
2022年06月03日
島根原発2号機 知事が再稼働に同意 県議会で表明
2022年6月2日 18時37分
全国で唯一、県庁所在地にある松江市の島根原子力発電所2号機について、島根県の丸山知事は、
2日の県議会で再稼働に同意する考えを表明しました。
松江市にある島根原発2号機は、原子力規制委員会の新しい規制基準に去年合格し、松江市の市長はことし2月、
中国電力との安全協定に基づいて再稼働に同意することを明らかにしています。
島根県の丸山知事は2日の県議会で「再稼働は現状ではやむをえないと考え、容認する」と述べ、
再稼働に同意する考えを表明しました。
理由については「産業や生活のために電力を維持する必要があり、
現状では原発が一定の役割を担う必要がある」としています。
これで、安全協定に基づき、地元の県と松江市がいずれも同意し、
中国電力は今年度中に安全対策の工事を終えて、その後、再稼働させる方針です。
全国で唯一、県庁所在地にある島根原発2号機は、原発から30キロ圏内の人口が45万人余りと
全国の原発で3番目に多く、重大な事故が起きた場合、島根県は、
一部の住民が広島県や岡山県などに広域避難するという避難計画を定めています。
島根県は今後、中国電力に安全対策の徹底を求めるとともに、国に対しては重大な事故の際の
避難の支援や、原発への武力攻撃が想定される場合の態勢整備などを要請したいとしています。
- 松野官房長官「いかなる事情より安全性を最優先」
松野官房長官は、午前の記者会見で「どの発電所も、いかなる事情より安全性を最優先し、原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められた場合は、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の方針だ」と述べました。そのうえで「原子力は安定供給や経済効率性、それに脱炭素などの観点から重要な電源だ。