【政治】 「顎が出る小ささ」「税金の無駄遣い」 保管費6億円 安倍政権の負の遺産アベノマスク8千万枚の在庫一掃処分へ 希望する自治体や個人に配布
保管費約6億円 アベノマスク8千万枚の在庫一掃処分へ 希望する自治体や個人に配布
[ 2021年12月16日 05:30 ]
8000万枚を超える大量の在庫を抱え、多額の保管費がかかっている布製の「アベノマスク」について、
松野博一官房長官は15日の記者会見で、希望する自治体へ配布するなどし在庫一掃を進めていく考えを示した。
有効活用の方策や廃棄の可能性を問われ、「希望する自治体に配布し、災害備蓄や地域住民への
配布などで活用していただく」と説明。さらに「希望する個人へ国から配布することなどの取り組みを進める」と付け加えた。
これまで行ってきた介護施設などへの配布も随時行っていくとし、
「今後も厚生労働省で在庫解消に向けた取り組みを検討していく」と述べた。
政府は新型コロナウイルス感染対策として不織布マスクの着用を推奨。
松野氏は「布製マスクについても一定程度ウイルスを捕集する性能があると承知している」とした。
今年10月末現在の在庫は約8130万枚。昨年8月から今年3月にかけての保管費は約6億円に上っている。
「顎が出る小ささ」と不評だったアベノマスク。性能的にも不織布製に劣っており、
「希望する」自治体や個人がどれだけあるか早くも疑問視する声が上がっている。
また、使用期限は設定されていないが、長きにわたり倉庫に眠っていたマスクを敬遠する心理も働きそうだ。
一方、保管する限り税金投入が続くとはいえ、配送費など新たな費用発生も議論を呼びそうだ。
どんな手を使っても国民が納得する解決策がないことから安倍政権の「負の遺産」と言われるアベノマスク。
14日の衆院予算委員会で野党から突っ込まれた岸田文雄首相は「検証、反省すべき点があった」と指摘。
保管費負担を踏まえ「費用対効果の観点から何か道がないのか検討させたい」としていた。
しかし、在庫一掃はなかなか見通せず、アベノマスクの呪縛から解き放たれる日はまだまだ先となりそうだ。
アベノマスクは昨年春、介護施設や世帯向けに計約2億8700万枚が調達されたが汚れや
虫混入が相次いだことで予定より1カ月遅れで配布。マスク不足が解消されつつある状況で、
多くの家庭で使われなかった。配送費などを含めた総費用は500億円超。
「税金の無駄遣い」との批判が高まる中、当時の安倍晋三首相はかたくなに着用し続けていた。
スポニチ https://www.sponichi.co.jp/society/news/2021/12/16/kiji/20211215s00042000593000c.html