【日本株週間展望】堅調、米利上げ加速の警戒和らぐ-経済指標に関心

2022年11月11日

(ブルームバーグ): 11月3週(14ー18日)の日本株は高値圏を保ち、堅調な値動きになる見込み。米国のインフレ鈍化を受け、大幅な利上げペースが続くとの不安が和らぎそうだ。米経済指標の改善傾向も加わり、株式市場は買い優勢の展開になりそうだ。

米国で10日発表の消費者物価指数(10月、CPI)は、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアと総合の上昇率がともに鈍化し、市場予想を下回った。米利上げペースが減速するとの期待が高まり、11月2週のTOPIXは週間で3.3%高と3週続伸した。米金利の頭打ち傾向が強まれば、日本株にも見直し買いが続く可能性がある。

米経済指標はブルームバーグが集計したエコノミスト予想の中央値をみると、前月に比べ景気回復を示しそうだ。15日公表のニューヨーク連銀製造業景況指数(11月)は市場予想がマイナス5.0と前月のマイナス9.1から上昇。16日の小売売上高(10月)は前月比0.9%増と横ばいだった前月から好転する。過度な米利上げ観測が後退する中で景気は底堅いとの見方が強まれば、株式相場に追い風となる。

半面、米CPI発表後の外国為替市場で円買いが勢い付いているのには注意が必要だ。TOPIXが約2カ月ぶりの高値を付けている中で円高が一段と進めば、輸出関連中心に上値の重しになり得る。15日に発表のある7-9月期の国内総生産(GDP)では、急速に進んだ物価高の影響を受けた国内経済を確認するきっかけになりそうだ。

《市場関係者の見方》

三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之チーフストラテジスト

日経平均株価は2万8000円超えの状態が続くなら戻り売りもいったん出て高値圏でもみ合うだろう。ここまでの米利上げが効いてきてインフレは今後鈍化しやすく、米連邦準備制度理事会(FRB)のターミナルレートはもう上がらない。今後は米景気が軟着陸できるかに焦点が移りそうで、政策がうまくかみ合うならスタグフレーションにはらならなくて済む。その点では米小売売上高が注目される。

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