【検査不正】三菱電機 鎌倉の工場でもETC設備をめぐる試験で不正 品質試験であたかも試験が正しく行われていたかのように虚偽書類作成
三菱電機 鎌倉の工場でも不正 品質試験で虚偽書類作成
2021年12月23日 16時09分
国内の複数の工場で検査不正が明らかになっている三菱電機は、新たに神奈川県鎌倉市の工場でも、
製品の試験で不正があったことを明らかにしました。
三菱電機は、一連の検査不正について、弁護士などでつくる委員会が詳しい経緯や原因を調べていて、
23日、新たな報告書を公表しました。
これまでに長崎県や和歌山県などの工場で不正が明らかになっていますが、報告書では、
あらたに神奈川県鎌倉市の工場でも高速道路などに設置されているETC設備をめぐる試験で不正があったと指摘しました。
この工場では、顧客との間で試験の内容をあらかじめ決めていましたが、
防水試験など実施していないものがあり、品質管理の担当者は
あたかも試験が正しく行われていたかのように虚偽の書類を作成し、顧客に提出していたということです。
不正は2011年1月から2021年8月まで行われ、合わせて30件にのぼるとしています。
さらに長崎県の工場では、病院などに納入している非常用の発電設備でも、
コンデンサーが逆向きに取り付けられるという設計ミスがあったことが明らかになりました。
会社は、5年前に問題を認識していましたが、不具合が発生するたびに個別の対応で済ませ、
対象製品を一斉に修理するなどの対応は取っていませんでした。
この設備が正常に作動しなかった事例は50件あまりにのぼり、報告書では、
停電が起きた際には人命に関わる事故につながる危険もあったとしています。
こうした不正の背景について委員会は「『実質的に品質に問題はない』とする
誤った認識が社内にあった」としていて、会社の役職員に対し、
こうした認識は過信に過ぎないことを自覚すべきだと厳しく指摘しました。
NHK https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211223/k10013400461000.html