【業績】【通信】ソフトバンクにスマホ通信料値下げの呪縛、 来期も500億円の減益要因

2022年05月17日

→コンシューマー事業は今期も「苦戦続く」と社長、25%減益予想
→23年3月期営業利益は初の1兆円乗せ計画、ペイペイ連結化の効果
スマートフォン料金値下げの呪縛が国内通信大手のソフトバンクの業績に影を落としている。今期(2023年3月期)の営業利益は初の1兆円大台に乗せ、前期比で小幅な増益を計画しているが、スマホを扱うコンシューマー事業は25%の減益となる見通し。宮川潤一社長によると、値下げによるマイナスの影響は今期に続き来期も継続するという。
  「コンシューマーはかなり苦戦した」。宮川社長は11日午後に行った決算会見で、前期をこう振り返った。昨年4月に社長に就任して以降、「毎月値下げの影響が出て、半年くらいおっかなびっくり」な状態で経営のかじ取りを担ったことを明かし、今期も「値下げの影響があり、苦戦が続く」と語った。
  ソフトバンクが示した決算資料によると、昨春行ったスマホ通信料値下げに伴う業績への影響額は今期900億円の減益要因となる見込み。22年3月期の770億円からマイナスの影響が増える見通しだ。さらに24年3月期も500億円の減益要因になるとみている。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iRD9RHO94NBg/v0/1200x-1.jpg
ソフトバンク店舗のお父さん犬とロゴPhotographer: Akio Kon/Bloomberg
  同社が11日に発表した今期の営業利益計画は前期比1.4%増の1兆円と、ブルームバーグが集計したアナリスト予想の平均(1兆45億円)をやや下回った。電子決済サービスのペイペイの連結子会社化に伴う差益に加え、法人事業や電子商取引(eコマース)を含むヤフー事業の成長が押し上げる半面、コンシューマ事業の苦戦が続くとみている。
□ソフトバンク宮川社長、ペイペイは「数年内に黒字化」-拡大路線継続 - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-11-04/R1VUKIDWX2PT01
  今期のコンシューマー事業のセグメント営業利益は前期から1600億円、率にして25%減益となる見通し。スマホ契約数の増加を見込むものの、通信料金値下げの影響や販売関連費の増加が重しとなる。
  宮川社長は会見で、現在の契約の主流が低価格帯ブランドのワイモバイルになっていると述べた。また、前期2758万だったスマホ契約数について、24年3月期目標を3000万としていることも明らかにした。
□今期の業績計画

  • 売上高:前期比3.7%増の5兆9000億円-市場予想5兆8229億円
  • 営業利益:同1.4%増の1兆円-市場予想1兆45億円
  • 純利益:同2.4%増の5300億円-市場予想5368億円

  今期のその他のセグメント別営業利益計画は、法人事業がデジタル化の推進需要を背景に前期比17%増益となる見込み。年間配当は、1株当たり86円と前期比変わらずを予想した。  同時に公表された1-3月期(第4四半期)営業利益は前年同期比27%増の1645億円。事業別では法人事業に加え、モバイル分野の減収をでんきや物販の増収が補ったコンシューマー事業も増益となった。

© 2009 Dr. straightのヘルスケア&リラクゼーションのブログ。 by https://www.stosakaclinic.com/
Powered by Webnode
無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう