【統計】 魚介類消費量が過去最低に ピークの6割弱 家庭で手軽に食べられる商品の開発が必要…2021年度水産白書
魚介類消費量が過去最低に ピークの6割弱 家庭で手軽に食べられる商品の開発が必要
[ 2022年6月4日 05:30 ]
政府は3日、2021年度版の水産白書を閣議決定した。
日本の1人当たりの魚介類消費量は20年度に23・4キロとなり、比較可能な1960年度以降で最低だったと報告。
ピークだった01年度の6割弱に落ち込んだ。新型コロナウイルス禍で外食の消費額が減った。
一方、巣ごもり需要でスーパーでの売り上げが好調で、家庭で手軽に食べられる商品の開発が必要だと強調した。
肉類の消費は拡大傾向の一方、魚介類はほぼ右肩下がりで減少してきた。
長引く低迷の要因には、価格の高さや調理の手間が敬遠されること、調理方法が知られていないことがあると指摘した。
巣ごもり需要を受け、20年の水産物の家庭用冷凍食品は生産量が前年と比べ19・4%増えた。
水産庁はメーカーなどがこうした生活様式の変化に対応した商品を提供できるよう支援していく。
具体的には、食材と調味料を組み合わせたミールキットやシーフードミックスといった調理の簡単な商品の開発、
ネットスーパーやコンビニでの魚メニューの充実化などが重要だとした。
時短レシピの提供や調理に役立つ器具の開発も課題に挙げた。コロナ禍での新たな取り組みとして、
兵庫県漁業協同組合連合会が地魚を使ったオンライン料理教室を始めた事例を紹介した。
また白書では、21年の水産物の輸出額が前年比32・5%増の3015億円となり、
新型コロナ流行前の19年(2873億円)を上回る水準に回復したと報告。
30年までに輸出額を1兆2千億円にする目標の達成に向け、事業者の支援などを通じて市場開拓を目指す考えを示した。
スポニチ https://www.sponichi.co.jp/society/news/2022/06/04/kiji/20220603s00042000770000c.html