【2023年のFX予想】日銀ショックの次の、大きな流れの変化は2月から4月くらいに起きる。米ドルの戻り売りが基本戦略! 米ドル/円は大きめに戻っても133円台程度か

2022年12月24日

日銀ショックは大きく、米ドル/円は137円台から一気に130円台まで7円近く急落
 今年(2022年)最後の日銀政策決定会合で、黒田総裁がやってくれました。YCC(イールドカーブコントロール)の変動幅を拡大するという決定を今回行いました。
 これまで、何度も憶測が流れて、その度に変更を頑なに拒んできていた黒田総裁が、とうとうここで動きました。
 まさか、このタイミングでやるとはほとんど誰も考えていなかったため、そのショックは大きく、米ドル/円は137円台から一気に130円台まで7円近く急落しました。
日銀のYCC変動幅拡大が、実質的な利上げと言われるのはなぜ? 
 ここで、一応、基礎的なことを確認しておきます。
 YCCはイールドカーブコントロールの略で、日銀が2016年9月に導入した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みの1つです。
 端的に言えば、日本の国債10年物の利回りを一定水準にとどまるように、国債の売り買いを実施する政策です。
 従来は、±0.25%の幅の中に入るように水準を決めていました。つまり-0.25%から+0.25%の0.5%幅に収めるということです。
 これを今回±0.5%に変動幅を広げました。これがなぜ実質的な利上げと言われるのか? 
 現在、世界各国はインフレ抑制のため金利を引き上げてきています。加えて日本も物価が上昇してきました。
 そうなれば、普通、長期金利は上昇するのが自然な流れです。その流れを人為的に抑えてきていたわけです。
 ですから、10年物国債の利回りは上限の0.25%に張り付いていました。
 その壁を0.5%にまで上げたということなので、その分の金利上昇を容認したということです。実際、現時点で0.47%程度にまで一気に上昇しています。
次の大きな流れの変化は、2023年2月から4月ぐらいにかけて起きてくる
 さて、これまでこのコラムでは、米国の利上げの終焉が見えてきたことを背景に、米ドル高相場は終わったとの見方をお伝えしてきました。
 今回、これに日本側の要素も加わりました。流れは完全に変わりました。
 ただ、これで一気に米ドル安方向に向かうかと言えば、そうではないと思います。とりあえず、大きな金利環境の変化は、これで一服してしまったからです。
 おそらく、次の大きな流れの変化は、来年(2023年)の2月から4月ぐらいにかけて起きてくると思います。
 1月31日(火)から2月1日(水)には2023年最初のFOMC(米連邦公開市場委員会)があります。ここでの利上げが0.5%なのか0.25%なのかが最初のポイントです。
 そしてその時に、ターミナレートがいくらぐらいになるか、かなりはっきりします。
 さらに、4月初旬には黒田日銀総裁が交代します。この時、政府と日銀で合意している内容を変更する可能性があります。そうするとまた大きなうねりができてくると思っています。
 逆に言うと、それまでは、流れを作るほどの決定的な材料は出てこないのではないかと考えています。
戻りをうまく待ちながら、米ドルショートを基本戦略に。米ドル/円の戻りは大きめに考えても133円台程度か
 米ドル/円の週足のチャートを見ていただきたいのですが、130円近辺が重要なポイントであることが視覚的にわかると思います。一目均衡表の雲上限にも近づいてきました。チャート的にもいいところまで下落してきているということです。
 とはいえ、どちらにリスクがあるかと言えば、やはり米ドル安方向です。下がってきたから買ってみようかという安易な考えを持つと怪我をする可能性があります。
 戻りをうまく待ちながら、米ドルショートを基本戦略でやることがポイントだと思います。米ドル円は、戻りは大きめに考えても133円台程度かと想定しています。

ザイFX!

© 2009 Dr. straightのヘルスケア&リラクゼーションのブログ。 by https://www.stosakaclinic.com/
Powered by Webnode
無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう