〔東京外為〕ドル、130円台前半=終盤は米金利低下で下落(4日午後5時)
4日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀が金融緩和策を修正するとの観測を背景に売りが先行した後、時間外取引で米長期金利が低下したことから終盤にかけて1ドル=130円台前半に下落した。午後5時現在、130円26~26銭と前営業日(午後5時、132円12~14銭)比1円86銭の大幅ドル安・円高。
ドル円は早朝、131円20銭台で取引された後、日銀の緩和修正への思惑から130円80銭台に下落。午前11時前には、日経平均株価の下落なども圧迫要因となり、130円50銭台まで売り込まれた。正午前後は持ち直したが、午後1時前に再び130円50銭台に下押し。一時130円90銭台まで買い戻される場面も見られたが、欧州勢が参加する終盤にかけて「米金利低下が一段と鮮明になったため、ドル円も売りが強まった」(大手邦銀)とされ、130円20銭前後に水準を切り下げた。その後は日本時間今夜に発表される12月の米ISM製造業景況指数や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨などを控え、様子見ムードが広がっている。
日本が祝日となった3日のアジア時間には、一時約7カ月ぶりのドル安・円高水準となる129円台半ばに急落した。日銀が今月17、18日に開く金融政策決定会合で物価見通しを引き上げるとの一部報道を受け、大規模緩和の修正観測が強まった。同日の欧米時間は「売られ過ぎ感から買い戻された」(FX業者)ものの、市場関係者からは「日銀の緩和修正への思惑は根強く、ドル円の戻りは鈍い」(為替ブローカー)との声が聞かれた。
ユーロも朝方は売りが先行し、終盤にかけて対円で一段安となる一方、対ドルでは徐々に買い戻された。午後5時現在、1ユーロ=138円00~01銭(前営業日午後5時、140円74~77銭)、対ドルでは1.0594~0594ドル(同1.0651~0651ドル)。