〔東京外為〕ドル、130円台後半=急伸後、総裁会見控え様子見(18日午後3時)
18日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀による大規模緩和の維持決定を受けて急伸した後は黒田東彦日銀総裁の会見を控えて様子見姿勢が強まり、1ドル=130円台後半で推移している。午後3時現在、130円81~83銭と前日(午後5時、128円72~72銭)比2円09銭の大幅ドル高・円安。
きょうの東京市場は128円20銭台で始まった後、国内輸入企業やポジション調整のドル買いが先行し、仲値通過後に129円00銭前後に上昇した。午前11時半すぎに日銀が現在の大規模な金融緩和策の維持を決定し、長期金利の許容上限幅を0.5%程度に据え置いたことが伝えられると、一時131円60銭近辺まで水準を切り上げた。日銀が市場機能改善に向けて共通担保資金供給オペを拡充したことを受け、東京債券市場で長期金利が一時0.360%まで低下したこともドル買い・円売りを後押しした。その後は黒田日銀総裁の会見内容を見極めたいとして買いが一服し、130円60~80銭を中心に取引されている。
日銀の政策修正を期待して事前にドル売り・円買いを進めていた投資家もいたことから、市場では「目先は円売り圧力が高まりやすい」(国内証券)との声が聞かれた。今後の追加修正の有無に関する市場の見方は分かれており、「日銀は次回3月に開催される決定会合まで市場の圧力にさらされることになる」(大手証券)との指摘もある。黒田日銀総裁が会見で今後の金融政策運営についてどのような見解を示すのかが焦点となりそうだ。
ユーロは正午時点に比べて対円で上昇する一方、対ドルで軟化している。午後3時現在、1ユーロ=141円02~02銭(前日午後5時、139円38~40銭)、対ドルでは1.0779~0779ドル(同1.0829~0829ドル)。