〔東京外為〕ドル、133円台前半=米景気懸念後退で強含む(15日午前9時)
15日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米景気の先行き懸念がやや後退して底堅く推移した米国市場の流れを受け、1ドル=133円台前半で強含んでいる。午前9時現在、133円31~31銭と前週末(午後5時、133円26~26銭)比05銭の小幅ドル高・円安。
前週末の海外市場は、米インフレがピークを越えたとの思惑から大きく売り込まれたドルを買い戻す持ち高調整の動きが優勢だった。欧州時間には133円90銭近辺まで上伸、その後は買いが一服して133円半ばから後半のレンジでのもみ合いが続いたが、8月のミシガン大米消費者景況感指数の改善を受けて再び買いが強まり、133円85銭前後まで買い直された。米株式相場の上昇もドル円相場の支えになったようだ。ただ、米国時間の中盤以降は利益確定の動きも出て、終盤は133円40銭台まで軟化した。
週明け15日早朝は、一時133円60銭近辺まで強含む場面もあったが、徐々に売りが広がり、133円20銭台へとじりじりと下押す展開になった。お盆休みで参加者がまだ少ない中で「売りのフローが強く反映された」(FX業者)とみられる。日本の4~6月期GDP速報値が発表されたが、ドル円相場への影響は限られた。
米インフレ鈍化にもかかわらず、依然としてタカ派姿勢を崩さない米金融当局高官の発言が相次いでいることから、市場では「ドルの下値不安は小さい」(国内証券)との声が聞かれる。こうした中、日本時間の今夜に発表される8月のNY州製造業景況指数待ちムードが広がることも予想され、ドル円は午後を中心にこう着感が強まる公算が大きい。
ユーロは対円、対ドルでともに下落。午前9時現在、1ユーロ=136円69~69銭(前週末午後5時、137円22~23銭)、対ドルでは1.0253~0253ドル(同1.0297~0297ドル)。