〔東京外為〕ドル、133円台後半=実需売り、米金利低下でじり安(29日正午)
29日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需売りに押された上、時間外取引の米長期金利の低下を眺めてじり安となり、133円台後半に下落した。正午現在は133円69~71銭と前日(午後5時、133円91~93銭)比22銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間序盤に134円20銭前後に上昇した後、米国時間序盤にかけて133円40銭前後まで下押した。ただ、その後は米長期金利の上昇を背景として買い直され、米国時間終盤は134円50銭前後まで上値を伸ばした。28日に日銀が臨時の国債買い入れを実施し、日米の金融政策の違いが意識されやすくなっていたこともあり、ドル買いが入りやすかったようだ。 一方、オセアニア時間に入ると年末年始を控えた利益確定や持ち高調整の動きが強まり、133円台後半に軟化。こうした流れが継続し、東京時間は134円近辺で始まると、仲値に向けて国内輸出企業のドル売りが出た上、時間外の米長期金利の低下にも圧迫され、133円70銭台まで値下がりした。その後も売り先行の地合いが続き、正午前には133円50銭前後まで水準を切り下げた。前日に続き、日銀がきょうも臨時の国債買い入れオペ実施を通告したが、「相場への影響は限定的」(外為仲介業者)だった。 午後の動きについては、「動意は薄いが、市場参加者が少ないことから値動きは軽くなる」(先の外為仲介業者)と予想されている。また、「年末年始の休暇中は、ウクライナ情勢と中国のコロナ関連情報が注目材料」(大手銀行)との見方が出ていた。 ユーロは朝方に比べ対円で下落、対ドルでは横ばい。正午現在、1ユーロ=142円07~09銭(前日午後5時、142円55~55銭)、対ドルでは1.0626~0626ドル(同1.0645~0646ドル)。