〔東京外為〕ドル、135円台後半＝終盤、調整売りで軟化（19日午後5時）

19日の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、日銀の大規模緩和策修正への思惑などを受けた売り買いが交錯した後、終盤になって調整売りがやや強まり、1ドル＝135円台後半に軟化している。午後5時現在、135円83～84銭と前週末（午後5時、137円21～21銭）比1円38銭の大幅ドル安・円高。 　ドル円はオセアニア時間に、政府・日銀の「2％物価目標」を明記した共同声明見直しに関する報道を受けた売りが強まり、一時135円80銭前後に下落。同水準では買い戻され、東京時間の早朝は136円50銭台で取引された。仲値前後に売りが再燃し、午前11時すぎに135円70銭台に下げたが、松野官房長官が共同声明見直しを否定。これを受け、正午前後は136円30銭前後に持ち直した。午後は、共同声明見直しの報道を受けた売り買いが一巡。午後3時前後までは136円10～30銭前後のレンジ圏でもみ合ったが、終盤に調整売りがやや優勢となり、136円を割り込んでいる。 　共同声明の見直し報道をめぐっては、松野官房長官が否定したことで、ドル円は持ち直しに転じたが、「戻っても136円30銭台程度で、改めて上値の重さが意識された」（為替ブローカー）という。また、「大規模緩和が修正されるとの観測は根強い」（大手邦銀）こともあり、「ドル円はなお売りが出やすい」（同）との指摘が聞かれる。 　目先は、明日の日銀決定会合の結果公表や黒田総裁の会見が注目材料で、「金融政策は現状維持が見込まれるが、会見では共同声明見直しについての総裁の見解が焦点となるだろう」（同）とみられている。 　ユーロは終盤、対円でもみ合い。対ドルは小高い。午後5時現在は、1ユーロ＝144円31～33銭（前週末午後5時、145円89～90銭）、対ドルでは1．0623～0623ドル（同1．0632～0632ドル）。