〔東京外為〕ドル、136円台前半=終盤は底堅く推移(9日午後5時)
9日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、調整売りに水準を切り下げた後、11月の米卸売物価指数(PPI)の発表を控えて売り買いが交錯し、1ドル=136円を挟んでもみ合う展開となった。終盤は買い戻しがやや優勢となり、136円台前半で底堅く推移した。午後5時現在、136円36~36銭と前日(午後5時、136円71~71銭)比35銭のドル安・円高。
東京時間は136円60銭台で始まった後、実需筋の買いで136円80銭台に浮上したが、同水準では戻り売りやポジション調整の売りが広がり、仲値通過後に136円近辺まで急落した。その後いったんは持ち直したが、正午に向けては改めて売りが強まり、じりじりと下落。午後に入ると短期筋の売りも出て、135円70銭台まで下押した。しかし、この水準では買い戻しが入り、下げ渋った。その後は米PPI待ちで売り買いとも手控えられる中、136円近辺で動意薄が続いたが、終盤にかけては下げ過ぎ感からの買い戻しが先行し、136円台前半に上値を伸ばした。
きょうの値動きについて、市場では「ストップロスの売りも巻き込んで急落した後に買い戻されるなどかなり荒い動きになった」(為替ブローカー)が、「基本的に新規の材料は浮上しておらず、値動きが激しい割には方向感は出ていない」(大手邦銀)と受け止められている。こうした中、市場関係者からは「米PPIが弱い内容になるとの思惑から売られた面もあったが、実際にどうなるのか結果を見ないと分からない」(先のブローカー)ため、目先は「調整主体の値動きにとどまる」(先の大手邦銀)との声が聞かれた。
ユーロも対円では下落後に買い戻されるなど方向感を欠いた。対ドルは小動き。午後5時現在は、1ユーロ=144円10~12銭(前日午後5時、143円89~90銭)、対ドルでは、1.0568~0568ドル(同1.0525~0525ドル)。