〔東京外為〕ドル、136円台後半=一時買い戻しも終盤に調整売り(8日午後5時)
8日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、海外の流れを引き継いで売りが先行した後、一時1ドル=137円台前半まで買い戻された。終盤は調整売りに押され、136円台後半に下落した。午後5時現在、136円71~71銭と前日(午後5時、137円45~45銭)比74銭のドル安・円高。
米インフレ指標の発表を契機に米長期金利が低下してドル円が売られた前日の海外時間の流れを受け、東京時間の早朝は136円30銭台で取引された。その後は実需筋の買いが入り、仲値通過後に137円台に乗せた。いったん軟化したものの、正午前後は再び137円前後に浮上した。
午後は買いが優勢となり、137円20銭台に水準を切り上げた。市場では「特段の材料は浮上していないが、東京時間に入って持ち直したため、短期筋が上値試しの買いを入れたのではないか」(為替ブローカー)とみられている。ただ、さらに上値を追うには至らず、終盤にかけて一時136円50銭前後まで下押す場面も見られた。「買い一巡後は調整的な売りが出たようだ」(大手邦銀)との指摘があった。時間外取引で米長期金利が徐々に軟調に推移したこともドル円が伸び悩む要因になったとみられる。
前日からの値動きは比較的大きかったものの、市場関係者の間では「方向感には乏しい」(同)との見方が少なくない。来週に11月の米消費者物価指数(CPI)の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えて投資家の様子見姿勢は強く、ドル円相場は引き続きレンジ圏にとどまるとみられる。
ユーロは終盤にかけて対円は伸び悩み。対ドルは強含み。午後5時現在、1ユーロ=143円89~90銭(前日午後5時、143円74~76銭)、対ドルでは1.0525~0525ドル(同1.0458~0458ドル)。