〔東京外為〕ドル、136円台後半=米景気後退懸念で上値重い(24日正午)
2022年08月24日
24日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前日発表された低調な米経済指標が重しとなる中、1ドル=136円台後半で上値の重い取引が続いている。正午現在、136円89~90銭と前日(午後5時、137円27~28銭)比38銭のドル安・円高。
前日の米国時間では、S&Pグローバルによる8月の米PMI速報値が市場予想を下回ったほか、7月の新築住宅販売件数が6年半ぶりの低水準に落ち込んだことなどで、市場では同国の景気後退局面入りが意識された。これを受け、一時137円60銭台を付けていたドル円は135円台後半まで急落する場面があったが、その後は買い戻され、終盤は136円台後半で推移した。
きょうの東京市場は136円70銭台で取引が始まり、仲値設定前後では137円近辺に浮上した。もっとも、「FRBによる(次回FOMCでの)0.75%利上げ観測をめぐって不透明感が高まっている」(外為ブローカー)ことから、正午にかけては136円80~90銭台を軸にもみ合った。日経平均株価の下げも上値を抑えた。
FRB高官からの相次ぐタカ派発言を踏まえ、パウエルFRB議長が今週末のジャクソンホール会議で積極引き締めの必要性を打ち出すとの見方から、ドル円の下値は固いとされる。同会議を控えて方向感は出にくいものの、ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で半年となるため、ウクライナ攻勢が強まる可能性も取りざたされており「ヘッドラインには要注意」(先のブローカー)との警戒感も一部で出ている。
ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで軟調。正午現在、1ユーロ=136円15~16銭(前日午後5時、136円35~36銭)、対ドルでは0.9945~9945ドル(同0.9933~9934ドル)。