〔東京外為〕ドル、138円台半ば=パウエル講演待ちで手控え(30日午後3時)
2022年11月30日
30日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日本時間明日未明のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を待ちたいとして積極的な売買が手控えられ、1ドル=138円台半ばを中心とするレンジ圏での取引となっている。午後3時現在、138円47~47銭と前日(午後5時、138円28~29銭)比19銭のドル高・円安。
きょうの東京時間は、米長期金利の上振れを受けて買われた米国時間の流れを引き継ぎ、138円70銭台で取引を開始した。仲値公示に向けて国内輸入企業の買いが入り、138円95銭前後まで上伸。ただ、前日に139円台で上値を抑えられたことが意識され、その後は利益確定売りで138円40銭前後まで軟化した。正午すぎに138円80銭台に再浮上したが、買い一巡後は時間外取引での米長期金利の伸び悩みを眺めて再び138円40銭台まで下押している。
パウエルFRB議長の講演を巡っては、市場ではターミナルレート(利上げの最終到達点)に関する見解が注目されている。サマーズ元米財務長官らから6%台乗せの可能性が指摘されており「タカ派の見解を補強するような発言があれば、ドル円は140円台を目指す可能性がある」(FX業者)との声が聞かれる。
また、今晩は11月のADP全米雇用報告、10月の米雇用動態調査(JOLTS)など重要指標の発表も相次ぐため、「(東京時間の)日中時間帯はこれ以上の値動きは期待できない」(国内証券)とみられている。
ユーロは午後に入って対円で軟調、対ドルではもみ合い。午後3時現在、1ユーロ=143円31~32銭(前日午後5時、143円53~53銭)、対ドルでは1.0348~0348ドル(同1.0378~0378ドル)。