〔東京外為〕ドル、138円台半ば=中国警戒で上値重い(29日午後3時)
2022年11月29日
29日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、一時上伸する場面もあったが、中国の政治・経済に対する警戒感から1ドル=138円台半ばで上値重く推移している。午後3時現在、138円50~52銭と前日(午後5時、138円30~31銭)比20銭のドル高・円安。
きょうの東京時間は前日の海外時間に買われた流れを引き継ぎ、138円70銭台で取引をスタートした。直後に138円50銭台に軟化したが、月末に絡んだ実需の買いが多く持ち込まれ、仲値通過後に139円30銭台に急伸した。時間外取引で米長期金利が堅調に推移したこともドル買い要因となった。その後は戻り売りに押され、再び138円50銭台に下落した。
午後に入って138円40銭前後にまで下押しした後は、狭い範囲でもみ合い。午後3時にかけて138円50銭台まで戻しているものの、中国で新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込める「ゼロコロナ」政策に反対する抗議活動が広がりを見せていることから、リスク回避の動きが上値を抑える展開となっている。
市場では、日本時間の12月1日未明に予定されているパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演や同2日の11月の米雇用統計に注目が集まっている。「今後の金融政策についてパウエルFRB議長が言及する可能性がある」(FX業者)とみられており、欧州勢が参加する時間帯も神経質な値動きが続きそうだ。
ユーロは午後に入って対円、対ドルで上昇。午後3時現在、1ユーロ=143円87~88銭(前日午後5時、143円48~49銭)、対ドルでは1.0387~0387ドル(同1.0374~0375ドル)。