〔東京外為〕ドル、138円台後半=買い一服で小動き(30日午前9時)
2022年08月30日
30日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、買い上げムードが一服した前日の海外市場の流れを引き継ぎ、1ドル=138円台後半で小動きに推移している。午前9時現在、138円64~64銭と前日(午後5時、138円70~70銭)比06銭の小幅ドル安・円高。
前日の米国時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続が景気減速を招くとの懸念から米株安が進み、これを眺めて序盤には138円20銭台に下落。ただ、その後は米長期金利の持ち直しにつれて買いが再燃し、終盤には138円90銭近辺まで値位置を切り上げた。もっとも、欧州中央銀行(ECB)の積極利上げをめぐる思惑で、ユーロが対ドルで買われたことが影響し、上値は限られた。
この日の東京時間早朝は138円70銭前後でやや弱含んでいる。きょうは月末最後の「五・十日」に当たるため、仲値公示前後では実需の売買が活発化することが見込まれている。米金利の先高観が強まる中、市場では「節目の139円を突破を目指すムードが漂う」(複数の市場筋)との声が聞かれる半面、今週末には8月の米雇用統計が発表されるため、「とりあえず利益確定する参加者も少なくないとみられ、上値が重たくなりそうだ」(国内証券)との見方もあった。こうしたことから仲値通過後はもみ合いが続く公算が大きいとみられる。
ユーロは対円、対ドルともに上昇。ECBのタカ派傾斜観測が相場を支えた。特に対ドルでは、米国時間に等価(パリティー)を回復した後は堅調。午前9時現在、1ユーロ=138円81~82銭(前日午後5時、137円91~98銭)、対ドルでは1.0010~0011ドル(同0.9943~9943ドル)。