〔東京外為〕ドル、139円台前半=米金利低下受け終盤に下落(15日午後5時)
2022年11月15日
15日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日本時間今夜に10月の米卸売物価指数(PPI)の発表を控えて様子見ムードが漂う中、時間外取引の米長期金利の低下を受けて終盤に下げがきつくなり、1ドル=139円台前半に下落した。午後5時現在は139円33~33銭と前日(午後5時、139円50~51銭)比17銭のドル安・円高。
東京市場は140円近辺で取引が始まった後、「五・十日」に伴う実需買いが広がり、仲値に向けて140円50銭付近まで浮上。米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長が高金利政策の長期化を示唆し、「キャリートレード目的の根強い円売り需要が意識された」(FX業者)ことも、押し上げ要因になったようだ。ただ、上値を追う勢いは乏しく、正午にかけては140円台前半から半ばのレンジでのもみ合いに終始。午後中盤にやや買いが強まり、140円60銭台に水準を切り上げる場面があったが、終盤は時間外の米長期金利低下を背景に売られ、139円10銭台まで下押した。
ブレイナード副議長が今後の経済指標の内容を見極めながら利上げペースを探る考えを示していたことから、市場ではこの後発表されるPPIや11月の米ニューヨーク州製造業景況指数への注目が一段と高まっている。特に、消費者物価の先行指標とされるPPIがインフレ低下の期待を膨らませるような内容になった場合、「ドルの調整売りが再燃する可能性がある」(国内証券)との警戒感も広がっている。
ユーロは終盤、対円で下落、対ドルでは大幅上昇。午後5時現在、1ユーロ=144円99~99銭(前日午後5時、144円06~08銭)、対ドルでは1.0405~0405ドル(同1.0327~0327ドル)。