〔東京外為〕ドル、140円台後半=ユーロ安の余波で上昇(21日午後5時)
2022年11月21日
21日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤にかけてユーロ安・ドル高の余波を受け、1ドル=140円台後半に上昇している。午後5時現在、140円85~86銭と前週末(午後5時、139円82~82銭)比1円03銭の大幅ドル高・円安。
ドル円は早朝、140円20~30銭台で取引された。午前9時前に緩んだものの、時間外取引での米長期金利上昇を背景に切り返し、仲値通過後に一時140円50銭近辺に浮上。午後はしばらくもみ合ったが、午後1時すぎに調整的な買いが強まり、140円50銭台に水準を切り上げた。午後3時以降は、ユーロ安・ドル高の進行を眺め、対円でドル買いがやや優勢となった。
市場関係者は「ドイツの生産者物価が弱めとなり、ユーロ売り・ドル買いが強まった結果、対円でもドルが買われる展開になった」(大手邦銀)と指摘している。ただ、ドル円は買いが優勢になったものの、午前中に上昇した米長期金利は午後に低下し、「ドル円は一方的に上値を切り上げる展開には至っていない」(為替ブローカー)という。
前週末の海外市場では、コリンズ米ボストン連銀総裁のタカ派的な発言が支援要因となったが、「FRBの利上げペースはやはり鈍化するとの見方も根強く、ドル円は上値を追いにくい」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。
ユーロは終盤、対円は下げ渋り。対ドルは軟化。午後5時現在は、1ユーロ=144円49~51銭(前週末午後5時、145円08~09銭)、対ドルでは1.0257~0257ドル(同1.0376~0376ドル)。