〔東京外為〕ドル、144円台後半=米金利低下で軟調(4日午後5時)
2022年10月04日
4日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の低下を眺めて1ドル=144円台後半を中心に軟調に推移した。株高を受けて買いが入る場面も見られたが、上値は重かった。午後5時現在、144円65~66銭と前日(午後5時、145円03~03銭)比38銭のドル安・円高。
前日の米国時間は、経済指標のさえない結果をきっかけに米長期金利が低下したことからドル売りが進んだ。きょうの東京時間も海外の軟調地合いを引き継ぎ、144円50銭付近で始まった。直後に北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けたリスク回避の円買いで144円40銭前後まで下落したが、日経平均株価が大幅続伸したことに加え、英ポンドやユーロに対してドルが買い直された余波からドル円は午前11時ごろに144円90銭前後まで上昇した。
午後0時半にオーストラリア準備銀行(RBA)が政策金利を0.25%引き上げると発表すると、市場予想(0.50%)に届かなかったことから豪ドルが主要通貨に対して売られ、追随してドル円も144円65銭前後まで軟化した。RBAの金利引き上げ幅が予想より下振れたことは「米連邦準備制度理事会(FRB)もタカ派傾斜を後退させるとの観測につながった」(FX業者)との指摘があった。
その後は144円80銭台に持ち直す場面も見られたが、「米金利の一段の上昇がない限り、145円台乗せは困難」(同)と見る向きが多く、伸び悩み。終盤は時間外取引での米長期金利の低下を受けて144円60銭台に下押した。
ユーロは終盤にかけて対円、対ドルで上伸。午後5時現在、1ユーロ=142円85~85銭(前日午後5時、142円28~30銭)、対ドルでは0.9874~9875ドル(同0.9810~9814ドル)。