〔東京外為〕ドル、144円台後半＝買い一巡後はもみ合い（30日正午）

30日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、四半期末の「五・十日」要因の買いが強まった後、様子見ムードが広がり、1ドル＝144円台後半でもみ合いとなっている。正午現在、144円67～68銭と前日（午後5時、144円68～68銭）比01銭の小幅ドル安・円高。 　前日の海外市場では、米長期金利の上昇を受けて一時144円80銭近辺まで浮上したものの、米金利の上昇が一服したほか、欧州通貨が対ドルで買い戻されたことを背景に144円20銭台に軟化。その後は下げ渋り、米国時間終盤は144円台半ば前後で推移した。 　こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は144円40銭台でスタート。四半期末の「五・十日」に当たり、仲値にかけて国内輸入企業など実需のドル買いが強まったことから、144円台後半に水準を切り上げた。ただ、日本時間今夜に複数の経済指標の発表やFRB高官の講演が控えていることなどから、正午にかけては様子見姿勢が広がり、売り買いが交錯している。 　財務省は今夜、9月の為替介入実績を公表する。政府・日銀が22日に行った為替介入の実績が明らかになることについて、市場では「介入の規模が市場予想を上回れば、覆面介入の思惑からドルの上値は重くなる」（外為仲介業者）との声が聞かれた。 　ユーロは朝方に比べ、対円で横ばい圏。対ドルでは弱含み。正午現在、1ユーロ＝141円92～93銭（前日午後5時、139円72～74銭）、対ドルでは0．9809～9809ドル（同0．9656～9659ドル）。