〔東京外為〕ドル、145円前後=急伸後は米経済指標控えもみ合い(3日午後5時)
2022年10月03日
週明け3日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、ストップロス(損失確定)狙いとされる買いで急伸した後、米経済指標の発表を控えて1ドル=145円前後でもみ合っている。145円台を付けるのは、政府・日銀が円買い介入を実施した9月22日以来となる。午後5時現在、145円03~03銭と前週末(午後5時、144円30~30銭)比73銭のドル高・円安。
米長期金利の上昇で買い優勢となった前週末の海外の流れを受け、きょうの東京市場は144円80銭台で取引を開始。一時144円50銭台まで下押したが、実需の買いで間もなく値を戻した。その後は鈴木俊一財務相による円安けん制発言が意識され、144円70~80銭台の狭いレンジで方向感なく推移。午後1時前後にストップロスに絡んだ投機的な買いが入ると、145円20銭台まで上伸した。買い一巡後は144円70銭台まで下落したが、午後3時すぎには再び145円10銭台に上昇。市場関係者からは「政府・日銀による為替介入がどこで行われるかの上値試し」(FX業者)との観測が聞かれた。終盤は今夜発表される9月のISM米製造業景況指数(PMI)を控えて様子見ムードが広がり、145円00銭を挟んでもみ合った。
米PMIについては「予想より弱い結果となった場合、リセッション(景気後退)が懸念される」(国内証券)として、米金融政策の引き締めがペースダウンする可能性があるとの思惑から「結果次第ではドル安圧力にもなる」(先のFX業者)との見方があった。
ユーロは終盤にかけて対円、対ドルで小動き。午後5時現在、1ユーロ=142円28~30銭(前週末午後5時、141円91~92銭)、対ドルでは0.9810~9814ドル(同0.9833~9834ドル)。