〔東京外為〕ドル、146円台半ば=黒田総裁会見控え方向感欠く(28日午後3時)
2022年10月28日
28日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、黒田東彦日銀総裁の会見を控えて方向感を欠き、1ドル=146円台前半から半ばを中心にもみ合う展開になっている。午後3時現在、146円41~42銭と前日(午後5時、145円72~73銭)比69銭のドル高・円安。
東京時間は146円20銭台で始まった後、実質的な「五・十日」に伴う実需買いが入り、仲値にかけて146円70銭前後に上昇。買い一巡後に146円30銭台に軟化したが、正午前に日銀が大規模金融緩和政策の維持を決定するとドル買いが膨らみ、146円80銭前後に水準を切り上げた。ただ、買いは続かず、「ストップロスのドル売りを巻き込む動き」(国内銀行)も出て、直後に146円00銭台まで急落。その後は買い戻しが広がって持ち直したが、午後は「調整売りに上値を抑えられる展開」(大手邦銀)が継続し、おおむね146円台前半の小幅なレンジでこう着感を強めた。この後の黒田総裁の会見を前に、市場は様子見ムードに包まれている。
黒田総裁会見については、「従来のスタンスを崩さず、円安トレンドは変わらない」(先の国内証券)とみる向きが大勢。ただ、発言内容次第では「ドル買いが膨らむ可能性も否定できない」(同)などとの警戒感がくすぶっている。
ユーロは午前に比べ対円は横ばい、対ドルは小幅安。午後3時現在、1ユーロ=146円01~03銭(前日午後5時、146円68~75銭)、対ドルでは0.9973~9977ドル(同1.0066~0066ドル)。