〔東京外為〕ドル、147円台後半=終盤は米雇用統計控え調整売り(4日午後5時)
4日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米国の利上げに対する思惑から買いが先行した後、日本時間今夜に発表される10月の米雇用統計を控えた調整売りに押され、終盤は1ドル=147円台後半で推移している。午後5時現在、147円88~88銭と前営業日(午後5時、147円34~34銭)比54銭のドル高・円安。 日本時間3日未明の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けてドル円は一時145円70銭前後まで急落した。しかし、FOMC後の会見でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が米利上げ停止の議論は「時期尚早だ」と発言。これが利上げに積極的と受け止められ、その後は147円台後半から148円台前半を中心に推移した。 きょうの東京市場は148円40銭前後で取引を開始。仲値に向けて国内輸出企業を中心とする売りで148円10銭前後に下落した。日経平均株価が一時前営業日比で600円超安と急落し、リスク回避目的のドル売り・円買いも重しとなった。 午後に入ってからは、米雇用統計発表を前にしたポジション調整とみられる売りが加わり、午後2時ごろに147円80銭台まで下落。欧州勢が参加し始める時間帯は売り買いが交錯したが、徐々に売りに押される展開となっている。 米雇用統計について、市場関係者からは「次回12月のFOMCの材料として意識されている」(大手邦銀)との声が聞かれる。ただ、「8日の米中間選挙や10日発表の10月の米消費者物価(CPI)も注視されており、結果を見極めるまでは動きにくい」(別の大手邦銀)との指摘もあった。 ユーロは午後に入って対円、対ドルでもみ合い。午後5時現在、1ユーロ=144円39~40銭(前営業日午後5時、145円67~68銭)、対ドルでは0.9763~9764ドル(同0.9884~9884ドル)。