〔NY外為〕円下落、149円台後半=32年ぶり安値更新(19日朝)
2022年10月20日
【ニューヨーク時事】19日午前のニューヨーク外国為替市場では、円相場が一時1ドル=149円70銭台に下落し、1990年8月以来約32年ぶりの安値を更新した。日本政府・日銀による市場介入に対する警戒感があるものの、日米の金利差拡大観測から150円台をうかがう展開となっている。午前9時現在は149円70~80銭と、前日午後5時(149円18~28銭)比52銭の円安・ドル高。
ニューヨーク市場は海外市場でドル買い・円売りが進んだ流れを引き継ぎ、149円62銭で取引を開始した。この日発表された9月の英消費者物価指数は根強いインフレ圧力を示す内容。欧米の主要中央銀行がインフレ抑制に向けて大幅利上げを続けるとの見方が改めて浮上し、円売りが膨らんだ。米長期金利も上昇し、ドル買いを後押ししている。
鈴木俊一財務相は19日、記者団に「きめ細かく頻度を上げて常に動きをチェックしている」と発言しており、市場では政府・日銀による円買い介入への警戒感が広がっているが、円の下げ基調に歯止めがかかっていない状況だ。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=0.9775~9785ドル(前日午後5時は0.9856~9866ドル)、対円では同146円40~50銭(同147円05~15銭)と、65銭の円高・ユーロ安。