なぜ「配当王」なのに配当が少ないのか?
なんとTOP10は全て60年以上!
10位には投資の神様と言われる
バフェット氏もお気に入りの
コカ・コーラもランクインしています。
60年も続けて配当を増やし続けられる
なんてすごいですよね。
ちなみにこのように50年以上連続で
配当を増やし続けた銘柄は「配当王」と呼ばれることもあります。
それだけの偉業ということですね!
でも、1つ不思議に思いませんか?
50年、60年と配当がどんどん増えているのに
配当利回りが"特別高い"ワケではないのです。
一般的に高配当株と言うと、
利回り3%超えを指しますが、
その基準を満たすのは10銘柄のうち2銘柄のみ。
なぜ、60年以上も増配して利回りが高いワケではないのでしょうか?
配当王なのに直近の配当利回りが低い。
ここに初心者が間違った配当株を
選んでしまう1つのワナがあるんです。
◉60年増配しても配当利回りが低いワケ
そのカギを握るのが配当利回りを計算する
こちらのカンタンな式です。
配当利回り=配当額 / 株価
例えば、100ドルの株があったとして、
1ドルの配当がもらえるなら...
1/100=1%
ここから配当が2ドルに増えたら...
2/100=2%
配当が1ドルで、株価が2倍の200ドルになったら...
1/200=0.5%
このように、配当額が上がれば利回りが上がる一方、
株価が上がれば、利回りが下がってしまう
という関係にあるのです。
では、配当王銘柄はどうなのでしょうか?
コカコーラの配当額の推移です。
こちらも配当額ほどではないですが、
右肩上がりに成長していることがわかりますね。
株価も配当もどちらも一緒に成長している
だからこそ、利回りが高くならないワケですね...
つまり、今の利回りだけを見ても、
本当に優良かはわからないということ。
株価が下がっていて、ただ利回りが高くなっているかもしれませんし、
高い配当が期待できると思ったら、配当額が減ってしまうかもしれません...
では、本当に見るべきなのはどこでしょうか?
配当株投資の専門家である、マーク・リクテンフェルドさんは
みるべきポイントとして「配当成長率」を挙げています。
増配をどれだけ続けられるか?
そして、どれだけ配当を増やしてくれるか?
それを長期間維持できるか?
ということ。
もっと、カンタンに言えば...
去年よりも今年、今年よりも来年
さらに大きな利益を還元し続けられるか?
がポイントだというわけですね。
配当を出すともちろん会社からキャッシュ(資金)が減ります。
それでも、毎年本業で稼ぎ出して前の年よりも多い配当をくれる...
しかも10年、20年、60年と続けて...
そんな企業はとても心強いと思いませんか?
株を保有したい人がどんどんと集まってくるのも自然ではないでしょうか?
だから...
そのような企業は往々にして評価も上がり、株価も成長していく。
↓
すると直近の利回りは高くならない。
↓
結果として、投資初心者ほど投資をしない。
そのような構図になっているんです。
ですが、"わかっている"人はこのようなポイントを押さえて投資をしています。
例えば、バフェット氏がお気に入りの
コカコーラは1963年から増配を続けてきましたが、
この企業にそのタイミングで1万ドルを投資...
受け取った配当を再投資していけば...
今頃その資産は1,242倍に膨らんでいます。
100万円が12億4,200万円になるぐらいの成長率ですね。
投資は...将来の利益のために資金を投じることという意味を持ちます。
もし直近の配当利回りだけに目をくらませて株を買う場合...
それは投資というよりも"ギャンブル"に近いと言えるでしょう。
株価が下がっているから配当利回りが高いだけかもしれませんし、
無理をして配当を出し続けた結果、投資した途端に減配となるかもしれません。
是非、投資をする際は直近の配当利回りではなく
将来の配当利回りがどうなるかを考えてみると良いかもしれません。
こうすることで、資産をより堅実に増やしてくれる
ポートフォリオが構築でき上がるでしょう。
さて改めて今日の話をまとめると...
優良配当株を見分けるポイントは配当成長率
でした。
いい投資を!
P.S.
将来的な高い配当成長率と
充分な直近の配当利回り...
どちらも期待できるそんな銘柄は
Oxford インカム・レターでご紹介しています。
マークさんがどのような視点で
今後の配当成長率を分析しているのか?
その手法は投資玄人の方でも参考にしていただけるでしょう。
(もちろん投資初心者の方でも)