アジアのヘッジファンド、運用成績悪化 第3四半期は-10.4%
2022年10月19日
[香港 19日 ロイター] - データ提供会社HFRによると、主にアジア新興国に投資するヘッジファンドは、運用成績が著しく悪化している。通年では金融危機が起きた2008年以降で最悪のパフォーマンスになりそうだ。
HFRIアジア(日本を除く)指数は9月に7.7%低下し、単月では20年3月以来の大幅低下。第3・四半期はマイナス10.4%となり、第2・四半期のマイナス4%から悪化した。
アジア市場は、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げ、中国共産党大会に関する不透明感、台湾やハイテクを巡る米中関係の緊張の高まりといった逆風に直面している。
ケンブリッジ・アソシエイツのシニア投資ディレクター、ベンジャミン・ロー氏は「(アジアの)ヘッジファンドにとって、非常に苦しい第3・四半期となった。運用会社は党大会を注視し、中国関連の投資の判断材料にしようとしている」と述べた。
9月の運用成績は中国が特に振るわず、HFRI中国指数は8.5%低下した。中国の多くの都市で繰り返されるロックダウン(都市封鎖)、党大会を控えたリスクオフモード、地政学リスクなどが市場心理に影響した。