インフレ定着、景気後退より大きなリスク=カナダ中銀総裁

2022年12月13日

[オタワ 12日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は12日、深刻な景気後退を招くことなくインフレを抑制するのに十分な利上げを行おうとしているが、リスクがより大きいのはインフレ定着で、そうした事態に陥れば「はるかに高い」金利が必要になると述べた。バンクーバーで企業幹部を前に講演した。 マックレム氏は、引き締めが「効果をもたらし始めた」としつつも、経済に波及するには時間がかかると語った。 カナダ中銀は9カ月間で400ベーシスポイント(bp)という記録的なペースで利上げを実施し、政策金利は2008年1月以来の高水準となる4.25%に上昇。10月のインフレ率は6.9%で、中銀目標の2%より3倍以上高い水準にある。 マックレム氏は今後の課題について、過度に利上げすれば「不必要に痛みを伴う景気後退」を招くリスクがある一方、利上げが不十分なら物価が高止まりし、インフレ定着の見方を強めることになるとと指摘。インフレが目標を大幅に上回っている状況では、後者のリスクの方が大きいとし、「高インフレが定着すれば、物価安定回復のためはるかに高い金利が必要になり、経済はさらに急激に減速せざるを得なくなる」と述べた。 インフレ見通しについては、来年第2・四半期ごろには鈍化を示すデータが得られるとの見方を示した。 カナダ中銀は先週の会合で50bp利上げを決定。今後については、追加利上げが必要かどうか経済指標を注視する方針を示すと同時に、必要なら引き続き強い姿勢で対応するとも述べた。 マックレム氏は講演で「金利を引き上げるか、過去の利上げの影響を評価するため据え置くかという決定は、入手するデータとインフレ見通しに関するわれわれの判断次第だ」と改めて強調した。 今年に入ってインフレ率が一時約40年ぶり高水準に達したことについては、ロシアによるウクライナ侵攻や供給網の問題の長期化、新型コロナウイルス関連規制解除後の需要急増を受けた企業の早急な値上げはサプライズだったと振り返った。 中銀デジタル通貨に関する企業幹部からの質問に対し、来年に国民の関心などを問う意見募集を行う考えも示した。

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