エルメスバーキンと株式投資
買取屋の友人と久しぶりに会いました。
買取屋ですから、
ブランドものをたくさん買って、
上乗せして売る仕事。
◯ルイ・ヴィトン
◯エルメス
◯シャネル
◯ボッテガベネタ
◯ロレックス
◯プラダ
◯オメガ
などなど...
1つ30万円、50万円、100万円以上の
商品をたくさん取り扱っています。
ブランド物は基本的に
リセールバリューが低くなります。
リセールバリューとは、
一度買ったものを再び売った時に
どれだけの値段がつくか、ということ。
例えば、80万円の時計を買っても
未使用なのにも関わらず、
50万円でしか売れない...なんてことはよくあります。
車もそうですよね。
リセールバリューのない車であれば
200万円で買って、未使用なのに
売却価格は150万円になってしまう、など。
ただ...
中には、
「買った瞬間、利益が出る」
ようなブランドものがいくつかあります。
例えば、エルメスのバーキン。
その業界では非常に有名な
入手困難のバッグで、
定価は130万円ほどなのにも関わらず、
買取価格は250万円。
つまり、買った瞬間
100万円の利益が出るということです!
すごいですよね。
もちろんこれは一例ですから、
カラーが違うものは値段も違いますし、
限定モデルにいたってはもっと高いです。
例えば、"エルメスヒマラヤ"という希少モデル。
ナイル川流域から厳選して取り寄せた
クロコダイルの中でもほんのわずかにとれる
極めて上質なものだけを使用しているという、
まさに"幻のバーキン"。
公式には発表されていませんが、
定価は800万円以上と言われています。
バッグで800万円ですから、
恐ろしい値段ですよね。
しかし...
このバッグ、中古ですら2,000万円以上の
価値がついているのです。
状態の良いものだと
3,000万円以上。
すごいですよね。
これに限っては、800万円で購入できれば、
買った瞬間1,000万円以上の利益が出るということ...
よだれが出てしまいますね。
(食べられませんが)
「じゃあバーキンを買いに行きたい!」
そう思ってお店に入り、
「バーキンありませんか?」
といって手に入ることはほぼありません。
一部の人たちは
どうやって手に入れているのでしょうか?
その1つは..."顧客"になることです。
つまり、ただエルメスの商品を買うだけではなく、
何度も何度も商品を購入して、
担当の方がついて顧客様として扱われる、ということです。
何度も買って、たくさんお金を
支払ってくれるようになると、
それだけ良いモノを優先的に買える
チャンスが訪れるということ...
ですから、
バーキンを手に入れようと思えば、
たくさんお金を使わなければなりません。
- エルメスのバッグ
- エルメスのスニーカー
- エルメスのパーカー
- エルメスの革靴
- エルメスのレザージャケット
などなど...
たくさんのエルメスを手にして、
それでやっと辿り着ける境地なのです。
買取屋はこんなことも言っていました。
「しょっちゅうエルメスやロレックスを
売りに来る男性がいるんだよね。
しかも新品未使用。
"どうして売りに来るのか?"と
聞いてみたら、"バーキンが欲しいから"
って言ってたんだよね。
なるほどと納得したよ」
だから買取屋にはあんなに
未使用の高級品があるのかと腑に落ちました。
(もちろんそれだけが理由ではありませんが)
本当にいいもの、すぐに価値が上がるものを
手に入れるにはラクは出来ず、
たくさんのお金を使わなければならないということですね。
業界のウラ事情を知ることができました。
もちろんこれはエルメスに限らず、
時計でも同じようなことが起きるそうです。
ロレックスも、たくさん買っている人には
デイトナという高い値段がつく
シリーズが手に入ることがあるそうで、
ロレックスのいらない時計を買っては売って、
買っては売ってを繰り返しているそう。
資産を増やすため、
いらないものを買っては売って、
何度も何度も損をして...
買えるかわからない希少モデルが回ってくるのを待つ。
話を聞きながら、
株はそんな努力をしなくても
良い物はすぐに手に入るのにな〜と思っていました。
株は、100人が同じタイミングで買えば、
100人同じパフォーマンスになります。
世界一の投資家が買っても、
Amazonを作ったジェフ・ベゾスが買っても、
私が買っても、あなたが買っても。
同じタイミングで買えば
同じパフォーマンスが出ます。
例えば、清涼飲料水で世界一の
コカ・コーラ (NYSE: KO)。
世界200カ国以上で
毎日19億杯飲まれていると言われるコカ・コーラ。
(出典:コカ・コーラ ジャパン)
59年連続で配当金を増やしていて、
言わずと知れた
世界を代表する企業ですが...
こんな強くて良い、人気のある株を
手に入れるにも、
私たちはできたばかりの謎の液体を
販売している企業の株を購入する必要はありません。
いいな、と思ったら買って、
ずっと持っておくことができます。
例えば、世界一の投資家ウォーレン・バフェットは
「一度買ったら、ずっと持っておく」を
大事にしています。
もちろん途中で入れ替えるために
売却することもありますが、
基本的に5年、10年先を見据えて
「Buy(買う)&Hold(持ち続ける)」しています。
彼は、こう言います。
「喜んで10年間株を持ち続ける気持ちがないなら、たった10分間でも株を持とうなどと考えるべきではない」
"If you are not willing to own a stock for 10 years, do not even think about owning it for 10 minutes."
(出典:CNBC)
実際、もし10年前にコカ・コーラ (NYSE: KO)を
100万円分、買っていたとしたら...
- 株価上昇:100万円→300万円
- 配当金:0円→55万円
合計約250万円の利益になっています。
10年間ただ「持っている」だけで
これですから、配当金を再投資すれば
もっと大きくなっていますね。
バフェットが投資するのは、
強い競争力を持っていて、
優秀な経営者がいる優良企業です。
そのような企業であれば、
10年間持っていて、途中にコロナショックのような
暴落があったとしても、全く不安になりません。
ですから、彼と同じように
優秀で強い株に投資しておけば、
同じようなリターンが得られます。
買った瞬間100万円の利益が出ることは
期待できませんが、
5年後10年後、100万円以上の
利益を狙っていくことはできます。
世界中の人々の生活を支えているような
良い企業に投資して、
5年後、10年に大きな資産を作れる
土台をキッチリコツコツ作っていきましょう。
私たちは良い株を買うのに、
不要なコストを支払う必要はありませんからね。
良い投資を。
P.S.
さて、今月も始まって1週間が経とうとしています。
もう株は買われましたか?
私はもちろん、この株...
「今月のTOP3」にあって、
今少し株価が下がり、
割安になった株をしっかり買い増ししました。
一時的にはマイナスになることもありますが、
長期的な利益を狙っていきます。
5年後、10年後が楽しみです。
→今月のTOP3は?