エンゼルス残留か、メッツ移籍かー。過熱する大谷翔平の去就報道 C・ロナウド、メッシらに比肩する年俸80億円超の超大型契約に現実味
米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手が、所属球団と契約延長について交渉したことをスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」など複数の米メディアが6月半ばに報じた。今春のキャンプ終盤に交渉が始まり、その額はメジャー史上最高額(4330万ドル=約58億9000万円)を超える驚きの規模になることが予想されるという。
非公式の話し合いは既に複数回に及び、米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は「エンゼルスは、大谷との再契約に年平均でメジャー史上最高額を上回る提示をする必要があると理解していることをネズ・バレロ氏(大谷の代理人)に伝えた」としている。今季メジャーの年俸最高額はマックス・シャーザー投手(メッツ)で4330万ドル。まだ契約年数など具体的な提示には至っていないもようだが、大谷とエンゼルスは昨年2月に2年総額850万ドル(約 11億5600万円)で条件合意し、今オフが年俸調停の最終年。順調なら2023年シーズン後のオフにフリーエージェント(FA)となって全球団と交渉ができる現状を踏まえると、エンゼルスは遅くとも来季開幕前に新たな契約をまとめる必要がある。
23歳だった2018年にメジャー移籍を果たした大谷。当時は2億ドル(約272億円)の価値があるとされながら、16年12月に改定された労使協定で25歳未満の海外選手に対する年俸制限が適用され、1年目は最低保障の年俸54万5000ドル(7400万円)、2年目は同65万ドル(8840万円)、3年目は同70万ドル(9500万円)という凡庸な契約にとどまった。7球団との面談の末、6年契約でエンゼルス入りを決めた当時から米メディアでは「大バーゲン」と表現されていたが、まさにエンゼルスはこれ以上ない"お宝"を掘り当てたといっていい。昨季、打者として打率・257、46本塁打、100打点をマークし、投手で9勝を挙げるなど投打にわたってメジャー屈指の能力を証明し、ア・リーグ最優秀選手(MVP)にも輝いた二刀流に、今や注目しない球団はない。
《大谷の年俸推移》
2013年 日本ハム 1500万円
2014年 日本ハム 3000万円
2015年 日本ハム 1億円
2016年 日本ハム 2億円
2017年 日本ハム 2億7000万円
2018年 エンゼルス 54万5000ドル(約7400万円)
2019年 エンゼルス 65万ドル(約8840万円)
2020年 エンゼルス 70万ドル(約9500万円)
2021年 エンゼルス 300万ドル(約4億800万円)
2022年 エンゼルス 550万ドル(約7億4800万円)
さらに大谷の入団に伴い、エンゼルスは日本企業6社とスポンサー契約を結び、大谷の投げる試合は平均で3800人ほど観客動員が増加したという。1試合につき2000万円超の増収がある計算。グッズの売り上げも、スター選手のマイク・トラウトを上回ると人気ぶりで、選手として勝利に貢献するだけでなく、経済効果も大きいとなれば、全力で大谷の引き留めを図ることが想定される。