タカ派FRBへの期待でドル上昇、ドル・円は140円に接近との声も

2022年08月22日

(ブルームバーグ): ドルの復活が円の上昇を阻んでいる。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が26日のジャクソンホール会合でタカ派的な姿勢を示すとの見方が強まる中、米金利上昇を背景にドル・相場は約1カ月ぶり高値を更新。市場では、同会合前にドル・円が年初来高値に近づく可能性もありそうだとの見方が出ている。

ブルームバーグ・ドル指数は19日までの週で2.1%上昇、ドルは主要16通貨に対して全面高となった。同期間で米国債はほぼすべての年限で利回りが上昇、米10年国債利回りが1カ月ぶりに3%に迫ったことが背景にある。22日の取引でドル・円は1ドル=137円40銭台まで上昇し約1カ月ぶり高値を更新している。

みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジストは22日付リポートで「FRB高官が米景気が後退期に入ることも辞さず、インフレ抑制を優先して利上げを継続する姿勢を示している。同時に来年入り後の市場の利下げ織り込みに異議を唱える中で、ドルは全般的に堅調な推移となっている」と分析。「ドル・円はタカ派的なパウエル議長の発言が織り込まれていくとすると、ジャクソンホール会合前に7月14日に付けた年初来高値(139円39銭)へさらに近づく展開もありそう」とみる。

パウエル議長は26日に講演を行う予定。市場ではインフレ抑制を目指し利上げを続ける決意をあらためて表明するとの観測が。

りそなホールディングス市場企画部の梶田伸介チーフストラテジストも「ジャクソンホール会合に向けて、タカ派的なFRBへの期待からドルがサポートされる可能性があり、ドル・円は134円から139円のレンジで推移しそうだ」と予想している。

一方で、株式市場の動向にも注目しており、梶田氏はリスク資産の調整がまだ不十分という中で株式次第では「どこかでリスク回避の円高の動きがあると思う」と述べた。また、山本氏は、ここ数日は米金利が示す以上にドルが上昇しているとみられ、議長発言後はタカ派的でも織り込み済みとなり、ドル・円は反落しやすくなる」との見方を示した。

(c)2022 Bloomberg L.P.

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