ドル優勢に挑むのは「愚か」と市場のベテラン-上昇ペース加速へ

2022年08月23日

(ブルームバーグ): FPマーケッツのニック・トウィデール氏が毎朝、シドニーの金融街の中心部にあるオフィスのデスクに着くと、途切れることがないような米ドル買い注文が待ち受けている。

25年の経歴を持つマーケットのベテランで同社のアジア太平洋担当チーフエグゼクティブの同氏はこうした状況について、「最も容易なFX取引だ」と述べるとともに、「ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)や米連邦準備制度当局者の発言に劇的な変化がない限り、世界全体が極めて神経質な状況の中でドルを売るのは間違いなく愚かなことだ」と語った。

米金融当局のタカ派姿勢や世界的なリセッション(景気後退)の可能性を巡る懸念を背景に究極的な安全資産への需要が喚起され、過去1週間は他のあらゆる主要通貨に対するドルの回復ぶりが際立った。

ユーロは等価(パリティー)の1ユーロ=1ドルを割り込み、韓国当局はウォンの13年ぶり安値更新に歯止めをかけるため口先介入を行った。円は節目の1ドル=140円に向けた下落の動きに見舞われて相場回復の期待がくじかれた形だ。

26日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)での講演でタカ派的な発言を行ってドル買いに弾みがつく可能性があり、一段の上昇余地があると見受けられる。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略グローバル責任者、ウィン・シン氏は米経済のアウトパフォームとリセッションの両方の局面でドル高となるとの「ドル・スマイル理論」に言及し、「リスクオフの衝動が減退しても、比較的力強い米景気見通しや、金融当局の引き締め観測の高まりが引き続きドルの追い風となるだろう」との見方を示した。

原題:

(抜粋)

(c)2022 Bloomberg L.P.

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