ハイパーインフレーションってどういう状態? 日本でも起こる可能性があるかを解説

2022年08月22日

物価が上昇している中で、日本銀行による金融緩和が継続されています。日本は本当にハイパーインフレーションにならないのか、心配になる人もいるのではないでしょうか。 インフレーションは、物価が継続的に上昇していく現象のことです。上昇するスピードが速いと、ハイパーインフレーションになります。本記事では、ハイパーインフレーションについてや、日本で起こる可能性があるのかを解説します。 【画像】日本でもハイパーインフレーションは起こる?

ハイパーインフレーションとは

ハイパーインフレーションは、物価の極端な上昇によって、通貨の価値が暴落することで起きる現象です。物価が極端に上昇する背景には、戦争や大災害などによって陥る深刻な物不足の状態があります。 また、通貨価値の暴落は、中央銀行による過剰供給や政府の通貨への信認が低下した時に発生します。 経済学者フィリップ・ケーガン氏が1956年、論文において定義したハイパーインフレーションは、「月に50%以上のインフレーションが起きている状態」です。月50%を1年後の物価として計算すると1.5の12乗となります。 つまり1年間で約129.75倍の上昇、パーセントとして戻すと1万2875%になります。例えば、今年100円のパンが、翌年には1万2975円出さなければ買えないような状態です。 ◇ハイパーインフレーションの事例 過去のハイパーインフレーションとして、第1次世界大戦後のドイツ(ワイマール共和国)と戦後の日本を紹介します。 第1次世界大戦後のドイツ(ワイマール共和国)は、戦争が始まってからの戦費調達による国債発行や、敗戦後の賠償金の支払いが多額になることによって巨額の財政赤字を抱えてしまいます。 さらに保有する金の量しか貨幣を発行できない「金本位制」を取っていたため、貨幣発行が限られていました。しかし、政府が賠償金の支払いや巨額の財政赤字を補てんするために、中央銀行に自国の保有する金の量以上に紙幣を発行させたことで、貨幣価値が急落して大暴落してしまいました。 日本では戦後、巨額の戦時国債を発行したため、通貨価値が下落し、さらに戦争による空襲などで、インフラ設備や生産能力がなくなったことで物不足が深刻化しました。 その影響からインフレーションに陥ります。ただし、1946年の東京小売物価指数では、年率500%となるため、フィリップ・ケーガン氏の定義でいうところのハイパーインフレーションには至っていません。

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