マスク氏のテスラ、株価まだ割安でない-22年の65%安は過去最悪でも

2023年01月01日

(ブルームバーグ): イーロン・マスク氏率いる米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価は昨年、過去最悪ペースで下げた。ウォール街のかつての人気株もこれで割安に取得できるとみて、一部の個人投資家が保有を積み増している。

テスラ株に個人投資家の買い継続、28日は朝方に一時急反発

しかし、もっと注意深い検証が必要かもしれない。

2022年に65%という記録的下落を演じたテスラ株だが、20年と21年の華々しい値上がりにより、株式時価総額は約3890億ドル(約51兆円)と、トヨタ自動車とゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティス、フォード・モーターの自動車メーカー4社を合わせた水準を上回る。

バリュエーション面でも株価収益率(PER)がテクノロジー大手の大半と比較して高いままで、テスラがマスク氏の約束通り、向こう数年は業界を席巻するという期待が市場にうかがえる。同社の12カ月先ベースのPERは24倍余りだが、GMとフォードは5-6倍。両社にアナリストが見込む23年増収率は一桁台なのに対し、テスラは36%となっている。

短期的にテスラが難題に直面しているにもかかわらず、こうした状況だ。原材料費高騰などでコストは上昇、競争力の面でも他社が向こう数年で新たなEVを市場投入する脅威があるほか、リセッション(景気後退)で需要が減退するリスクも存在する。さらにマスク氏はツイッター買収で集中力をそがれており、同社支援でテスラ株のさらなる売却を余儀なくされるとの見方などが株価に重しとなっている。

ファーンウッド・インベストメント・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、キャサリン・ファディス氏は「テスラ株には完璧さが織り込まれていたが、完璧を得るのはなかなか難しい」として、「なぜ、これほどのプレミアムで取引されているのだろうと人々は自問自答している」と指摘した。

こうした懸念を背景にテスラ株は昨年12月に36%余り下げた。10年の新規株式公開(IPO)以降、月間ベースで最も下落したことになる。21年末までの2年間に1163%上昇したテスラ株は値下がりするとの方向に賭けた空売り投資家は、大もうけした。

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