モルガンS、FRBハト派転換の「可能性高い」が企業収益の痛み続く
2022年10月03日
(ブルームバーグ): ウォール街で株式相場に最も弱気派の1人、マイケル・ウィルソン氏によれば、世界的なマネーサプライの減少で米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派転換の可能性が高まりつつあるものの、現在の株式相場の主な痛点である企業収益予想の軌道は変わらないという。
モルガン・スタンレーのストラテジストで、今年の株価急落を正確に言い当てたウィルソン氏は2日付のリポートで、「世界のM2(米ドル建て)の軌道を考慮すると、FRBの姿勢がある時点で転換する可能性は高い」が、その時期は不確実であり、企業収益予想の軌道を変えることはないとの見方を示した。
米国と中国、ユーロ圏、日本の 4 大経済圏の米ドル建てM2の前年比変化率は、世界的な製造業不況の直前だった2015年3月以来初めてのマイナスとなっている。「こうした逼迫(ひっぱく)は耐えがたい経済・金融のストレスにつながるため持続不可能であり、FRBが望むなら是正できる問題だ」と同氏は指摘した。
米国株、決算シーズンにかけて一時上昇か-モルガンSのウィルソン氏
原題:
Morgan Stanley Says 'Likely' Fed Pivot Won't End Earnings Pain(抜粋)
(c)2022 Bloomberg L.P.