ロシアが北朝鮮との関係拡大を約束、「双方の国益に合致」と=北朝鮮メディア
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は15日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、北朝鮮との「包括的かつ建設的な二国間関係を拡大する」と約束したと報じた。この日は北朝鮮の「祖国解放記念日」で、それに合わせて、プーチン大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は書簡を交わしたという。 KCNAによると、プーチン氏は書簡の中で、この動きは双方の国益につながるだろうとした。 一方の金氏は、両国間の友情は第2次世界大戦で日本に勝利して築かれたものだと述べた。 そして、両国の「同志的友情」はより強固なものになるだろうと付け加えた。 ■書簡の内容 KCNAによると、プーチン氏は二国間関係の拡大は「双方の国益に合致する」だろうと述べた。 金氏は「抗日戦争で築かれた」ロシアと北朝鮮の友情は、「何世紀にもわたって強化され、発展してきた」と述べた。 さらに、両国間の「戦略的かつ戦術的な協力や支援、連帯」は「敵対勢力の軍事的脅威と挑発をくじくための共同戦線において、新たな高い段階に至っている」とした。 北朝鮮政府は敵対勢力を名指ししなかったが、この言葉はアメリカとその同盟国に言及する際に繰り返し使われてきた。 ■両国関係の変遷 旧ソ連はかつて、北朝鮮の主要な同盟国として経済協力や文化交流、援助を提供していた。 しかし、「鉄のカーテン」(第2次世界大戦後にソ連が東欧の共産主義国を統制し、東西を分断した状況)が崩壊してからは、両国の関係が悪化。2000年代初頭にロシアと西側諸国との間に徐々に距離ができ始めてから、ようやく持ち直しつつある。 ロシアが支援するウクライナ東部の独立派の反政府勢力が掌握している2地域を独立国家と承認する大統領令にプーチン氏が署名した際には、北朝鮮を含むわずかな国がこれを承認した。 侵攻を続けるロシア軍を退けようとしているウクライナは、北朝鮮に対する報復として、同国とのすべての外交関係を断ち切った。 (英語記事 Russia vows to expand relations with North Korea)