世銀、2023年の世界成長率予測を下方修正-世界的リセッション警告

2023年01月11日

(ブルームバーグ): 世界銀行は大半の国や地域について、今年の成長率予測を下方修正した。新たな逆風によって世界経済がリセッション(景気後退)入りする可能性があると警告した。

世銀は10日、半期に一度の世界経済見通し(GEP)を公表。この中で23年の世界成長率を1.7%と予想し、昨年6月時点の見通しからほぼ半減させた。予想通りなら2009、10の両年の縮小に次ぎ過去30年ほどで3番目の低成長となる。

世銀は24年の成長率見通しも引き下げ、インフレ高止まりや金利上昇などを主要な理由に挙げた。ロシアのウクライナ侵攻の影響と投資減少も指摘した。

世銀のマルパス総裁は報告書の前文で「発展を脅かす危機は悪化しつつある」とし、世界的な繁栄への妨げは持続する公算が大きいと予想。新興市場と発展途上国・地域の国内総生産(GDP)は来年末に、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)直前に予想された水準よりも約6%低くなるとの見通しを示した。

米国と中国、欧州連合(EU)が顕著な低成長期に入り、その影響がより貧しい国の逆風を増幅させていると分析。インフレは落ち着きつつあるものの、物価圧力がより持続する兆しが見られるとし、中央銀行が予想以上の急ピッチの利上げを迫られる可能性にも言及した。

世銀は「成長減速と金融環境のタイト化、重い負債が投資を弱め、企業のデフォルト(債務不履行)を引き起こす可能性が高い」とし、「世界的なリセッションと債務返済に窮するリスクを緩和するため世界が緊急に行動する必要がある」と論じた。

政策余地が限られることを踏まえ、次の3分野が最重要だと指摘した。

世銀は発展途上国への投資の「大幅な増加」を呼び掛けた。総裁は「世界は非常に難しい時期にあるが、敗北主義に陥っている余地はない」と述べ、「法治を強化し見通しを改善させ、より堅固な民間セクターを持ち国民にとってより大きな機会を提供できる強い経済を作り出すため、着手できる有意な改革がある」と主張した。

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