中国の感染者数がついに過去最多に…米株の上昇に押し上げられ、香港株は反発も、上値は重い展開

2022年11月25日

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

ハンセン指数 17,660.90 pt (+0.78%) 中国本土株指数 5,992.35 pt (+0.79%) レッドチップ指数 3,484.29 pt (+1.51%) 売買代金861億3百万HK$(前日963億1万HK$)

米利上げの減速期待高まる

米連邦準備理事会(FRB)が23日に公表した11月のFOMCの議事要旨では、大多数の会合参加者が利上げペースが「近く」減速するとの判断を示した。 一方で、インフレ率の高止まりを背景に、今回の政策金利の利上げの最終到達水準(いわゆるターミナルレート)は、これまでの想定よりも幾分高くなるとの見方も示された。 10月のCPIでは、インフレ率の上方幅がわずかに縮小したが、絶対水準は依然高い。インフレの沈静化の始まりと評価することはいささか早計であると、著者は引き続き考えている。 FRBはこれまで歴史的なインフレ抑制のため、0.75%幅の利上げを4会合連続で実施してきた。政策金利は計3.75%引き上げられた。インフレの抑制には政策金利を一定水準に引き上げる必要があり、今年3月以降、FRBは8ヵ月の短期間で急ピッチの利上げを実施した。そろそろ、その効果を見極める必要があると考えても不思議ではない。 ただこれは、次回以降の利上げに慎重になったというよりも、効果を正しく評価したいとの現実的な見方なのではないか? 政策金利の絶対水準を、インフレ抑制に十分な水準まで引き上げるため、過去4回のFOMCでは上げ幅にこだわってきた。しかし、12月以降は雇用市場やインフレ率の動向をより参照しながら、金利の引き上げ幅を検討するということだろう。

中国市場は引き続き感染が重しに

中国の感染者数がついに過去最多に...米株の上昇に押し上げられ、香港株は反発も、上値は重い展開

中国本土の新型コロナウイルス感染は拡大に歯止めが効かない。23日の新規感染者(無症状含む)は31,444人と今年4月の最多数を上回り、過去最多を更新した。 中国当局は厳格な行動制限などの防疫措置でコロナを封じ込める「ゼロコロナ」政策から的を絞った「ダイナミック・ゼロコロナ」政策にシフトしたばかりだが、ここにきて感染者が急増しており、当局は感染抑制対策に関して難しい判断を迫られている。 今月11日に中国政府が一部緩和を発表した後、大都市全域にわたる大規模な行動規制は敷かれていない。しかし、感染の拡大は、中国の経済と医療システムの両方に悪影響を及ぼしており、回復には時間を要するものとみられている。 大規模な行動規制が実施されていない一方で、一部都市では、不要不急の移動を控えるよう呼びかけている。中国ウオッチャーたちのなかには「経済活動の再開は緩慢にならざるを得ず、社会的なコストも大きい。回復の道のりは厳しい」として、中国の2022年、2023年の国内成長率の見通しを下方修正する動きも出てきた。

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