中国ハイテク株を最も選好、ゼロコロナ調整で反発余地-MLIV調査
(ブルームバーグ): 中国の株式相場が大きく動き、待望していた回復の兆しが感じられた場合の投資先として、中国テクノロジー銘柄が強く意識されているようだ。
最新の「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」週間調査で、機関・個人投資家が最も選好する中国のセクターは大手テクノロジー銘柄であることが示された。回答した投資家244人のうち42%が、今後1年で対中エクスポージャーを増やす予定だと明らかにした。
中国は新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を調整し始めたもようだ。アリババグループの株価が4日の香港市場で取引時間中に一時20%を超える上昇を演じるなど、注目銘柄が買われている。
反発の余地は大きい。中国テクノロジー銘柄中心のハンセンテック指数と米上場の中国企業から成るナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は2021年2月のピークから約70%下げた。
ただ、テクノロジー業界を取り巻く基本的環境は何も変わっていない。中国共産党の習近平総書記(国家主席)への権力集中が進む中で、習氏が国内ハイテク大手に対する締め付けを方針転換する兆しはほとんどない。
過去3週間の中国株の動きを主にけん引していきたのはショートカバーとモメンタム取引だ。中国本土の投資家は香港で安値拾いに動いている。
調査に回答した市場参加者の半数近くが、米上場の中国株が年末までに下げの一部を取り戻すと予想。下落し続けるとの回答は2割未満にとどまった。回答者の48%によると、市場はゼロコロナ政策終了の可能性を過小評価している。経済の本格再開に市場が熱狂し過ぎていると約46%が回答した。
来年の中国市場にとって、ゼロコロナ政策が最大のリスクであると同時に株価上昇を促す最も大きな材料とも考えられる。ゴールドマン・サックス・グループは経済再開が中国株の20%値上がりをもたらすとみている。
原題:China Plans Property Rescue in Latest Surprise Policy Shift (1) (抜粋)