債券バブルは終わり、1949年以降最悪のパフォーマンスへ-中銀が転換
2022年09月25日
(ブルームバーグ): 債券相場の下落は悪化が続き、改善の兆候が見えない。世界の中央銀行が積極的利上げを進める中で、債券の価格は急落している。
この結果、23日には英国の5年債が少なくとも1992年以来の下落。2年物米国債は少なくとも1976年以降で最長の下落局面にある。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストによれば、世界の国債市場は1949年以降で最悪のパフォーマンスに向かっている。
債券相場下落は米連邦準備制度理事会(FRB)など世界の中銀が新型コロナウイルス禍期の政策を転換したことを浮き彫りにする。これにより投資家が景気減速を織り込み株式や原油が下落した。
ブルークリー・アドバイザリー・グループのピーター・ブックバー最高投資責任者(CIO)は「要するに、長年にわたる中銀による金利抑制が終わったということだ。史上最大のバブル、つまり国債のバブルがしぼみ続けている」と話した。
現時点では金融政策に敏感な短期の米国債利回りのみが4%を上回っている。5年債利回りは23日に一時同水準を超えた。リセッション(景気後退)への懸念から長期債の利回り上昇は抑えられているが、それでも10年債利回りは23日に12年ぶり高水準の3.82%に達した。
ミシュラー・ファイナンシャルのマネジングディレクター、グレン・カペロ氏は、米国の利上げと量的引き締めが続くことと、債券発行が増える可能性を踏まえれば「金利は上昇するとしか考えられない」として、「10年物利回りが4%に近づくのは確実だろう」と話した。
原題:The Great Bond Bubble Is 'Poof, Gone' in Worst Year Since 1949(抜粋)
(c)2022 Bloomberg L.P.