円、147円台後半 32年ぶり安値水準に
2022年10月13日
13日の外国為替市場で、円相場は一時、1ドル=147円台後半まで下落した。日本が金融危機下にあった平成10年8月の安値1ドル=147円66銭を超えて円安に傾き、2年以来およそ32年ぶりの水準に入った。足元では円安の進行を止める材料は見当たらず、次の心理的節目となる150円台が近づく。政府と日本銀行による「次の為替介入」への警戒感も強まっている。
円安ドル高の背景には、日米の金融政策の方向性の違いがある。日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は12日、ワシントンでの講演で大規模な金融緩和継続の必要性を強調。一方、物価抑制を優先する米連邦準備制度理事会(FRB)は金融引き締めを急ぐ。日米の金利差に目を付けたヘッジファンドなどが円を売って運用面で魅力的なドルを買う動きを強めている。
エコノミストの豊島逸夫氏は「投機筋から見れば、FRBと日銀が利益を保証してくれているようなもので、こんなうまい話はない」と解説する。
先進7カ国(G7)は12日の財務相・中央銀行総裁会議で「多くの通貨が急激に変動している」ことに懸念を示す声明を出した。円相場は政府と日銀が為替介入に踏み込んだ9月22日の安値(1ドル=145円90銭)を超えており、再介入に向けた政府・日銀と市場の腹の探り合いが続く。