円の大変動に対する警戒弱まる、オプション指標が9月以来の低水準
2022年11月08日
(ブルームバーグ): 通貨オプション市場で円相場の大変動に対する警戒感が和らいでいる。一方的な円安進行が一服し、日本の通貨当局による円買い介入の脅威が薄れていることが背景にある。
通貨オプション指標の一つで、ドル・円のスポット価格が大きく変動する可能性を示すバタフライ(1カ月物10デルタ)は12営業日連続で低下し、9月以来の低水準となった。
円は対ドルで10月21日に32年ぶり安値1ドル=151円95銭を付けてから約4%近く上昇。日本の通貨当局が円買い介入を実施したとみられている同日以降、円相場はおおむね149円から146円のレンジで推移している。
RBCキャピタルマーケッツのアジア為替戦略責任者、アルビン・タン氏は、「スポットの大変動に対する期待が低下しているのは、ドル・円が150円超の水準から反落し、落ち着きつつある中で、介入リスクが低下したと認識されているためだ」と話す。
(c)2022 Bloomberg L.P.
David Finnerty, Hiroko Komiya