原油高、供給不足で今後も続く可能性=米ゴールドマン

2022年08月09日

[8日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは7日付のリポートで、原油価格見通しについて、世界的な景気後退懸念などの要因で最近は値を下げたものの、現在の供給不足はここ数カ月の予想を大幅に上回っており、原油価格が上昇する可能性は依然として高いとの見解を示した。 ゴールドマンは、石油市場は現在の価格では持続不可能な供給不足状況が続くとの見方を示し、需給バランスを維持するには「現在進行中の景気減速に加えて需要破壊」が必要になると警告した。 ゴールドマンによると、指標となる北海ブレント原油の6月と7月の平均価格は1バレル=110ドルに対し、ブレントを基準とした世界の燃料小売価格は同160バレルで取引されており、供給不足の解消に向けた需要破壊を引き起こすには十分な水準になっていないと指摘した。 ゴールドマンは、今年第3─第4・四半期の北海ブレント原油価格の予想をそれぞれ1バレル=110ドルと125ドルとし、従来予想の140ドルと130ドルから下方修正した。23年は125ドルで据え置いた。 また、米国産ガソリンとディーゼル油の小売価格は第4四半期までに1ガロン=4.35ドルと5.50ドルに回復すると予想。23年は4.40ドルと5.25ドルになるとみている。 その上で、「米国産燃料の小売価格は年末にかけ反発し、その後、23年第2・四半期以降は、製油と販売マージンが落ち着き始め、下落するとみている」との見方を示した。

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