国連と「核なき世界」へ協力 岸田首相、グテレス事務総長と会談
2022年08月06日
岸田文雄首相は6日、広島市で国連のグテレス事務総長と会談した。
ロシアによるウクライナ侵攻で核兵器使用の脅威が増す中、「核兵器のない世界」の実現に向けた協力を確認した。
【図解】世界の核兵器保有状況(2021年)
首相は「被爆の実相に対する正確な認識こそ、核軍縮、核兵器のない世界に向けた取り組みの出発点だ」と語り、グテレス氏の広島訪問を歓迎。「唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界に向けて世界をリードしなければいけない。国連と緊密な協力を続けたい」と語った。
グテレス氏は、各国の核・ミサイル開発や地理的な緊張により、核なき世界に向けた動きが「止まっている」と危機感を表明。「日本ほど道義的な権威をもってこの問題を語れる国はない。岸田首相をはじめ日本の役割に期待している」と述べた。
首相はまた、中国が台湾周辺に弾道ミサイルを発射したことについて、「強く非難する。国際社会の平和と安定に深刻な影響を与えるものであり、グテレス事務総長とも連携していきたい」と伝えた。