年初から円高進行でドル円は一時130円割れ、祝日取引で日経平均先物も下落
1月2日は新年の振替でほぼ全ての国が休場となった。3日は日本以外の国では実質的な年明けとなる。アジア時間では円高が進み、ドル円は一時130円を割り込んでいる。ユーロ円も139円割れとなっている。また、大阪取引所の祝日取引は2日は実施しなかったものの、3日は実施しており、3日の日経225先物も下落し、一時25500円台まで下落していた。
「大阪取引所及び東京商品取引所の祝日取引」 https://www.jpx.co.jp/derivatives/rules/holidaytrading/index.html
「先物価格情報」(夜間のほうで表示されています) https://port.jpx.co.jp/jpx/template/quote.cgi?F=tmp/future_night
3日付日本経済新聞(電子版)によると、国内のインフレ圧力が高まる中、日銀が金融緩和の縮小観測が要因となっているようである。
日銀は1月17、18日の金融政策決定会合後に展望レポートを発表する。この展望レポートで日銀は新たな物価見通しを示す。消費者物価指数(生鮮食品を除く)の前年度比上昇率の見通しを前回の10月時点から上方修正する検討に入ったと31日に日本経済新聞が伝えた。
10月時点の2022年度の2.9%、2023年度の1.6%の見通しの小幅上方修正を検討していると報じた。2023年の見通しは、限りなく2%に近い数字となることが予想され、来年度の急減速を意識した上での、異次元緩和継続の理由のひとつがかなり怪しいものとなりかねない。
これにより日銀は追加の緩和修正を行ってくるとの読みともなり、円買いが仕掛けられ、日経平均先物も下落しているとみられる。
個人的には、1月と3月の日銀金融政策決定会合で、正常化に向けた動きを強めるとみている。イールドカーブコントロールの撤廃がまず望ましいが、すでに2年債利回りもプラスに転じているようにマイナス金利政策の解除を先に行ってくる可能性もあるか。
記事に関する報告久保田博幸