政府・日銀24年ぶりに「為替介入」 一時145円台に突入
世界各国で利上げが進む中、日銀は金融緩和策の維持を決定し、円相場は一時145円台に突入しました。急速な円安に歯止めをかけるため、政府・日銀は、ドルを売って円を買う「為替介入」に踏み切りました。1998年以来、約24年ぶりの「為替介入」ですが、特効薬となったのでしょうか。 【写真を見る】政府・日銀24年ぶりに「為替介入」 一時145円台に突入
■急速に進む「円安」 ブランド品買い取り価格が上昇
ブランドオフ銀座本店 店長 「買取の方が55万円ですね」 女性客 「わかりました」 30年以上前、約50万円だったというエルメスのバッグ。買い取り価格は、55万円になりました。ブランド品などの買い取り価格が、「円安」のため上昇しています。 ブランドオフ営業本部 高木啓行 本部長 「円安で買取価格も上がってますし、あとはそれがたくさん売れるようになってきておりますので、本当にうまく回ってきている」 例えば、シャネルのバッグ。状態にもよりますが、以前は30万円ほどだった買い取り価格が、ここ数か月で35万円から40万円ほどに上がっているといいます。 当然、輸入品であるため、新品の価格も上昇しています。
■ 一時 1ドル=145円台に 日銀 黒田総裁「当面金利を引き上げることはない」
この「円安」が急速に進む展開が22日にありました。 記者 「午前11時54分です。日銀の金融政策決定会合の結果が伝わり、円相場が145円台に到達しました」 円相場は一時、1ドル=145円台まで値下がりました。 これは1998年以来、実に24年ぶりの円安水準で、1ドル=115円台だった今年はじめと比べ、約30円下落したことになります。 この記録的な円安となったきっかけは、日銀の政策決定です。 日銀は、2日間にわたり、金融政策を決める会合を開き、景気回復を下支えするため、現在の大規模な金融緩和策の維持を全員一致で決めたのです。 日銀 黒田東彦総裁 「金融緩和を当面続けるということは、まったく変わりありませんので、当面金利を引き上げるというようなことはない」 世界各国は金利の引き上げを急いでいます。 FRB パウエル議長 「今のインフレは我々が想定し望んだものではない」 アメリカの中央銀行にあたるFRBは、記録的なインフレを抑え込むため、0.75%の利上げを。イギリスのイングランド銀行も0.5%の利上げを決めました。 投資家(40代 IT業) 「本当にこれ以上円安に振るのはやめていただきたい」 投資家(50代輸出入業) 「アメリカの方は、いろいろ動いてますけどね。もうそろそろ手を打たないとちょっとね」