日本の社債スプレッド拡大、日銀政策正常化期待で-世界の流れに逆行

2023年02月03日

(ブルームバーグ): 円建て社債のスプレッド(上乗せ利回り)は今週、2020年6月以来の高水準に拡大した。世界のクレジット市場の流れに一段と逆行しており、日本銀行に超緩和的金融政策の正常化を求める圧力を反映している。

ブルームバーグの指数によると、円建て社債のスプレッドは今月1日に63.3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に拡大。日本社債のスプレッドは5カ月にわたり拡大しており、世界の社債スプレッドが昨年10月に縮小し始めた後も拡大を続けている。

岸田首相は2月に新たな日銀正副総裁の人事案を国会に提示する考えを表明。昨年12月に予想外にイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策を修正した日銀が今後数カ月にさらに修正するとの観測もくすぶっている。こうした中で投資家は一段と神経質になっている。

SMBC日興証券の原田賢太郎チーフクレジットアナリストは、日銀総裁人事に関する臆測が日本の金利のボラティリティーを高め、日本とグローバルのスプレッドの差の要因になっているとの見方を示した。日本ではボラティリティーの上昇が意識される中では「デュレーションリスクが取りづらい」と述べた。

データによると、円建て社債のスプレッドは昨年10月末の54.9bpから拡大。一方、世界の社債スプレッドは181bpから133bpに縮小した。

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のディスインフレのプロセスが始まっているとの発言を受けて米国債利回りが低下したにもかかわらず、日本の社債スプレッドは今週上昇した。

原題:Japan Credit Spreads Veer Away From Global Tightening Trend(抜粋)

(c)2023 Bloomberg L.P.

Ayai Tomisawa

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